大阪大学 産業科学研究所 複合知能メディア研究分野

バイオメディカル画像処理

八木研究室では、生命科学における顕微鏡画像や、医療現場で診断に使われる画像などを対象とした研究も行っています。

薬剤耐性菌電子顕微鏡画像の解析

八木研究室では、生命科学における顕微鏡画像や、医療現場で診断に使われる画像などを対象とした研究も行っています。 薬剤耐性菌電子顕微鏡画像の解析薬剤耐性とは、細菌が薬の作用に抵抗できるように進化し、薬の効果を無くしてしまうことです。 薬剤耐性菌の感染による死者はすでに世界中で毎年50万人にもなり、2050年までに毎年1,000万人を超えるとも言われています。透過型電子顕微鏡を使って薬剤耐性菌を撮影し、深層学習手法によって画像識別を行いました。また、識別に寄与した部位を可視化することで、各耐性菌株の形状特徴を明らかにしました。

文献:

薬剤感受性検査デバイスのための判定アルゴリズム

細菌に対して薬剤効果の有無(感受性か耐性か)を簡易かつ迅速に判定するための方法が求められています。薬剤投与によって起こる細菌の伸長化や球状化、数の変化などを顕微鏡で観察し、薬剤感受性検査を行うために開発されたデバイスに対して、自動判定アルゴリズムを開発しました。

文献:

3次元蛍光顕微鏡画像における初期胚の抽出

発生学は胚発生過程の内部機構を研究する分野であり、医学分野では特に、交配から着床までの成長の初期過程への関心が高いです。分子生物学と顕微鏡技術の進展は、胚発生過程に起こる現象に新たな知見をもたらしてきました。その定量的な解析には、顕微鏡画像において個々の細胞を自動的に抽出する技術が求められています。細胞の外膜と核を抽出するための新たなレベルセット法を提案しました。

文献: