ROC曲線, 受け入れ閾値, 信頼度, 誤り勾配, 偽陽性率, 偽陰性率
ROC曲線は,1対1認証や特定物体検出等の2クラス識別問題において,照合度に対する受け入れ閾値を変化させたときの偽陽性率と偽陰性率のトレードオフを示す曲線である.本論文では,状況変化の度合いに関連した信頼度付きの照合度に対して,受け入れ(検出)閾値を信頼度に応じて適応的に制御する手法を提案する.ROC曲線最適化の観点に基づくと,照合度と信頼度の2次元空間における閾値曲線群が,全体の受け入れ率に対する偽陽性と偽陰性率の総誤り率の比として定義される誤り勾配の等値線と一致することを示す.シミュレーションデータ及び実データを用いた実験により,特に偽陽性率と偽陰性率のいずれか一方の許容誤り率が小さい条件において,提案手法が有効であることを確認した.
@inproceedings{makihara:MIRU2010_AATC, author = {槇原 靖 and Md. Altab Hossain and 八木 康史}, title = {ROC曲線最適化のための信頼度付き照合度に対する適応的閾値制御}, booktitle = {第13回 画像の認識・理解シンポジウム(MIRU2010)}, year = {2010}, pages = {208-215}, month = {7月} }