情報処理学会論文誌:コンピュータビジョンとイメージメディア

第20号
「特集:アクティブライティングとMR/HCI」
「特集:動画像解析」
(2008年2月発行予定)

投稿締切り:2007年5月10日(木)



【特集:アクティブライティングとMR/HCI】

プロジェクタ・カメラ(ProCam)システムに代表されるアクティブライティング技術は,近年のプロジェクタの高輝度高精細化や小型化,低価格化に伴って,これまで以上に注目の度合いを増しています.コンピュータビジョン分野では,ライティングの積極的な制御は従来からレンジファインダや形状復元の研究において多く用いられていますが,最近はそのような“機械が情報を獲得するための照明”に加え,“人間に視覚情報を呈示するためのメディア”という観点で実シーンへの光の入出力関係を捉え直す研究が増加しています.光の入力,すなわちカメラによる撮影が,シーンの解析(コンピュータビジョン)と視覚的情報の記録(イメージメディア)の双方で広く用いられている以上,カメラとは双対な関係にあるプロジェクタにおいてもこれら2つの立場での研究が相互に影響し合い,今後も発展するものと考えられます.

このような背景のもと,情報報処理学会CVIM研究会では2006年11月,「アクティブライティング」におけるコンピュータビジョン技術並びにその複合現実感(MR)やヒューマン・コンピュータ・インタフェース(HCI)への応用に焦点を当てたテーマセッション「アクティブライティングとMR/HCI」を開催し,アクティブライティングに関する幾何学的・光学的な基礎理論,さらにはデバイス開発から応用に至るまで,多くの講演と活発な質疑応答をいただきました.

これを踏まえ,情報処理学会論文誌コンピュータビジョンとイメージメディアでは,「アクティブライティングとMR/HCI」特集号(2008年2月発行予定)を企画いたしました.11月研究会での発表の有無にかかわらずご投稿いただけますので,能動的なシーンへの照明を用いた画像計測・情報提示やインタフェースなどの研究に関するご投稿を広く募集いたします.


【特集:動画像解析】

動画像解析は,いうまでもなくコンピュータビジョンの最も基本的なテーマの1つであり,今も多くの研究がなされています.フロー解析,時空間画像解析などの理論的な研究が進展する一方,サーベイランスやメディア解析など実応用に関する研究も活発です.また,時間軸を巧みに利用した画像センシング方式に関する研究も行われています.このような状況を鑑みると,動画像解析に関する最近の研究成果を整理し,俯瞰する良い時期であると考えられます.

このような背景のもと,情報報処理学会CVIM研究会では2007年1月,「動画像解析」と題したテーマセッションを開催し,理論から応用にわたる様々な興味深いご講演と活発な質疑応答をいただきました.従来から広く行われている,特徴点の動きなどに着目した動画像の解析のみならず,照明や物体の見えなど光学的側面をも統合的に扱う研究や,時空間の連続性を応用した手法・デバイス,さらには動画像解析を実応用する際の社会的側面に配慮した処理など,多くの新しい手法や考え方が提示され,刺激に富むセッションとなりました.

これを踏まえ,情報処理学会論文誌コンピュータビジョンとイメージメディアでは,「動画像解析」特集号(2008年2月発行予定)を企画いたしました.1月研究会での発表の有無にかかわらずご投稿いただけますので,動画像解析分野の研究に関するご投稿を広く募集いたします.

また,本論文誌では特集テーマ以外の一般論文の受付を随時行っています.
こちらにつきましてもご投稿をお待ち申し上げます.

【投稿方法】
情報処理学会論文誌:コンピュータビジョンとイメージメディアへの投稿手続きにつきましては以下のページをご覧ください.
http://www.am.sanken.osaka-u.ac.jp/CVIM/

【お問合せ先】
本論文誌に関するご質問は日浦慎作( CVIM論文誌編集委員会幹事,
shinsaku@sys.es.osaka-u.ac.jp, 大阪大学大学院 基礎工学研究科)にお送り下さい.